2011年7月アーカイブ

 ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を高濃度で含む泥が、太平洋の深海底に大量に存在することを東京大の研究チームが発見した。総埋蔵量は陸 上の800倍に達する"夢の泥"という。日本はレアアースの90%を中国から輸入しており、資源として利用できれば中国依存からの脱却につながる可能性も ある。4日付の英科学誌「ネイチャージオサイエンス」(電子版)に掲載された。

 発見したのは東京大大学院工学系研究科の加藤泰浩准教授ら。国際共同研究などで採取された太平洋海底のボーリング試料を分析し、ネオジムなどのレアアースを400ppm以上の濃度で含む泥が、水深3500~6千メートルの多くの地点に分布しているのを見つけた。

 特に高濃度の泥はタヒチ付近の南東太平洋と、ハワイ付近の中央太平洋に集中。泥の厚さはそれぞれ8メートル、23・6メートルで、両海域計約1100平方キロメートルの総レアアース量は、世界の陸上埋蔵量約1億1千万トンの800倍に当たる約880億トンと分かった。

 加藤准教授は「中国のレアアース鉱床の濃度は500~1千ppm程度なのに対し、この泥は最高2230ppmと高濃度で質がいい。太平洋全域では陸域の数千倍の埋蔵量になる」と話す。

 泥の形成には地下深部からマントルが上昇し、地球を覆うプレート(岩板)が作られる中央海嶺(東太平洋海嶺)が関係している。海嶺から噴出した酸化鉄などが海水中のレアアースを吸着し、西へ向かう海流に乗って堆積したらしい。

 この泥は大半が公海にあり、国際海底機構に申請すれば鉱区獲得は可能だが、資源としての採掘例がないため、国際的な合意形成に時間を要するとみられる。

 加藤准教授は「中国の市場独占を打破する可能性を秘めた夢の泥は必ず日本の役に立つ。今後は日本の排他的経済水域(EEZ)でも発見を目指す」と話す。

 秋山義夫・資源地質学会会長は「海底資源の経済的な採掘技術は未確立で、陸上採掘と比べたコスト競争力が課題になる」と指摘している。

産経新聞

  Dyを粒界相に均一に分散させるための新たなプロセスを開発しているのがTDKだ。粒界拡散法に属する「H-HAL法」と呼ばれるものである。

 現状の粒界拡散法との最大の違いは、Dyの供給源となる物質(Dyソース)を焼結前の圧粉体を作るまでの段階で混ぜてしまうことである(図)。具体的に は、粗粉砕したDyソースと磁粉を高速ジェットミリングで微粉砕しながら均一に混ぜ合わせることで、磁粉の周りにDyソースの粒子を均一に分散させる。直 径数μmの磁粉と同1μm未満のDyソースを焼結させる際、均等に配されたDyソースからDyが粒界に沿って拡散していくため、主相をDyリッチ相でしっ かりと包み込みやすくなる。

 TDKによれば、Dyの使用量が同じ場合、保磁力を通常の二合金法よりも159kA/m(2kOe)上げられる。まだ、粒界相の改善効果では現状の粒界 拡散法に及ばないが、磁石の表面近くだけでなく内部深くまで粒界相を改善できる。焼結までで処理が完了する方法なので、焼結後に適用する現状の粒界拡散法 との併用も考えられる。

富岡 恒憲=日経ものづくり 

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